塩素とカルキの違いを分かりやすく解説していきます!
水道水やプールに含まれているのは塩素なのかカルキなのか…。
あなたの悩みを一瞬で解決するとともに、塩素とカルキの違いを細かく書いていきますので是非参考にして下さいね!
【目次】
塩素とカルキの違いは?
塩素とカルキ。
同じ成分に見えますが、実は違う成分なのです。
「塩素」はカルキの元となる成分であるのに対し、「カルキ」は消石灰(水酸化カルシウム)に塩素を吸収させて製造する成分です。
カルキは別名、次亜塩素酸カルシウムと呼ばれていますがさらし粉とも呼ばれています。
さらし粉は、ドイツ語でクロールカルキ(Chlorkalk)、略してカルキ、あるいは訳して塩化石灰とも言います。
カルキに対し、塩素は元素なのでそのまま用いられることは少ないかと思います。
しかし、カルキ(次亜塩素酸カルシウム)や水酸化ナトリウムに塩素を吸収させた次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素を含む成分から塩素(ガス)が気化することがあります。
お風呂場の掃除など小さい部屋で塩素系の漂白剤などを使用するとめまいや目の痛みを感じることがありますが、あれは塩素の毒性によって身体が悪影響を受けている為に起こる症状なのです。
水道水やプールに含まれているのは?
水道水やプールに含まれているのは主に次亜塩素酸ナトリウムです。
水酸化ナトリウムが液体であるのに対し、次亜塩素酸カルシウム(カルキ)は固形に近いので水道水やプールに入れることは許可されていますが、管理のしやすい次亜塩素酸ナトリウムが使用されることが多いです。
私達が塩素と呼んでいる水道水やプールの塩素は、正しくは塩素ではなく次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸カルシウムです。
両方とも塩素が含まれているので、大きく言えばどちらも塩素なのですが、細かく言えばどちらも塩素ではありません。
また、塩素は化学兵器として使用されたことがある程非常に危険な元素でもあります。
水道水やプールに含む次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸カルシウム(カルキ)の量はしっかりと定められていますので、人体にそこまで影響を及ぼすことはりませんが、使用方法を間違えると大変なことになってしまいます。
「混ぜるな危険」と言う記載を見たことがあるかと思いますが、あれは塩素を含む商品を他の商品と混ぜてしまうと塩素が気化し、塩素ガス(毒)を発生させてしまう為です。
塩素ガスはめまいや目の痛みだけでなく、大量に摂取してしまうと灼熱感・嘔吐・頭痛・湿疹・皮膚炎・咳・窒息・肺炎・気管支痙攣・肺水腫・致死など、身体に甚大な影響を与えてしまいます。
毎年塩素ガスで自殺を図る方がいる程怖い成分でもあるのです。
では何故、そんな怖い成分を水道水やプールに含ませているのでしょうか。
塩素の重要性
水道水やプールに含まれているのは主に次亜塩素酸ナトリウムですが、大きく分けると次亜塩素酸ナトリウムも塩素の仲間ですので、ここからは塩素と呼ばせて頂きたいと思います。
水道水やプールになぜ塩素が含まれているかというと、塩素はその毒性だけではなく殺菌力が非常に強い特徴があります。
昔の日本は、感染症などを引き起こす病原菌の繁殖を防ぐことができませんでした。
しかし、塩素の普及により病原菌の繁殖を防ぐことができるようになり、これによってコレラ菌や大腸菌、インフルエンザウイルスなどからの感染症を最小限に抑えることができるようになりました。
感染菌は空気中だけでなく水中にも数多く存在しており、菌からの感染を防ぐために殺菌力の強い塩素が用いられているのです。
もしも、全ての水から塩素がなくなってしまうと日本全国が伝染病や食中毒、感染症に悩まされてしまう大変な事態が起きてしまいます。
ですので、塩素は私達の生活になくてはならない存在なのです。
水道水とプールの残留塩素濃度の違い
塩素は身体にどのような影響があるのかご存知ですか?
普段使用している水道水やプールには塩素(次亜塩素酸ナトリウム)が含まれています。
人体に影響が出ないように水道法で厳しくその含有量は定められていますが、肌の弱い方やアトピー性皮膚炎の方にとっては塩素の影響は無視できない事柄となっています。
どのくらい水道水やプールに塩素が含まれているかというとこのようになっています↓↓
●水道水の残留塩素…0.1~1.0(mg/L)
●プールの残留塩素…0.4~1.0(mg/L)
0.1mg/Lの残留塩素濃度は1000ℓの水に1gの塩素が含まれていることになります。
プールの独特な臭いは、体内の汚れが水中に溶けて生じた、アンモニア性窒素と塩素が反応してできた結合塩素(クロラミン)によるものですので、水道水にプールと同じ濃度の残留塩素が含まれていても臭いをさほど感じないことがあります。
プールの塩素は気にしていたのに対し、水道水の塩素は気にしていなかった方もいるのではないでしょうか。
水道水の塩素もプールの塩素も含まれている量にさほど違いなく、地域によってはプールよりも水道水の塩素濃度の方が高い所もあります。
まずは普段使用している水道水の塩素濃度を把握することが大切です。
詳しく調べたい方は大手通販サイトでも水道水の塩素濃度を調べることができますので、そちらも1度試してみると良いかもしれません。
水道水中の残留塩素濃度が高いと臭いを感じることもありますが、中には臭いを感じることができない場合もありますので、知らず知らずのうちに身体が塩素の悪影響を受けてしまっている可能性がありますので注意が必要です。
塩素の身体への悪影響
塩素の身体への悪影響は4つあります。
●トリハロメタンの生成
●髪の損傷
●肌トラブル
●食品のビタミン損失
水道水の残留塩素濃度が高いと、味がまずかったり色が変化していたりと、見た目や風味を損なうことがあります。
このことも悪影響ではありますが、さらに身体へ悪影響を及ぼしてしまう事柄を詳しく説明したいと思います。
●トリハロメタンの生成
トリハロメタンを聞いたことがある方もいるかと思いますが、トリハロメタンは発がん性物質です。
水道水やプールを塩素処理する過程で生成してしまう成分で、トリハロメタンを取り除くには煮沸するか極めて細かいフィルターで取り除く必要があります。
しかし、煮沸後すぐに煮沸をやめてしまうとトリハロメタンは増加してしまうので、煮沸し続けなくてはなりません。
【トリハロメタン増加率】
トリハロメタンを完全に除去するには約50分程煮沸し続けなければならないのですが、毎回50分もの間煮沸するのは至難の業となります。
また、一般的に普及している蛇口直結型などの浄水器のフィルターでは完全にトリハロメタンを除去することができません。
煮沸すれば塩素は取り除くことはできますが、トリハロメタンの除去には煮沸も一般的に普及している浄水器も適していないのです。
●髪の損傷
塩素は髪のキューティクルの損傷させてしまうことが一般社団法人浄水器協会の調査によって実証されています。
参考:一般社団法人 浄水器協会
髪のキューティクルが損傷してしまうと、髪の内部の水分やケラチンが流れ出てしまいます。
このことにより、切れ毛や枝毛、パサパサ感などのツヤの低下を招いてしまい綺麗な髪を維持することができなくなってしまいます。
また、髪のキューティクルは1度損傷してしまうと2度と元に戻ることはありません。
トリートメントやリンス、コンディショナーなどで髪を覆うことで見た目を補うことはできますが、髪本来の痛みを改善させることはできないのです。
ですので、髪本来の美しさを保ちたいのであれば、キューティクルを損傷させないようにするのが重要となってきます。
●肌トラブル
塩素は肌のバリア機能を低下させてしまいます。
参考:一般社団法人 浄水器協会
バリア機能の低下さした肌は、通常の肌よりもダメージに弱い肌となってしまいます。
また、バリア機能が低いと肌内部の保水力や保湿力を下げてしまうので、肌荒れ引き起こしてしまったり、敏感肌や乾燥肌になったりと様々な悪影響を及ぼしてしまいます。
元々肌の弱い方やアトピー性皮膚炎の方が水道水の水を飲んだりプールに入ったりすると、かゆみや肌荒れを引き起こしやすく、肌トラブルが悪化してしまうことがあります。
今まで敏感肌が改善されなかったり、アトピー性皮膚炎が悪化してしまうなどの悩みを抱えていた方は、塩素による肌のバリア機能の低下が原因かもしれません。
●食品のビタミン損失
水道水に含まれている塩素は、食品のビタミンを損失させてしまいます。
星薬科大学の研究室では、水道水で野菜や米、レバーなどを洗うと、ビタミンの10%~30%を損失させるという研究結果が出ています。
また、茨城県工業技術センターでは、次亜塩素酸ナトリウム(塩素)によるカットキャベツのビタミンCの減少を調べた研究結果もあります。
参考:茨城県工業技術センター
表では、そのままの状態ですと59.75mgのビタミンCがカットキャベツには含まれています。
しかし、次亜塩素酸ナトリウム(塩素)に10分浸すことで42.02mgに、30分で41.33mgとだいたい3割のビタミンCが減少してしまいます。
これは、水道水の塩素の毒性が食品の細胞に入り込み、ビタミンを壊すことが原因で起こります。
キャベツの千切りを氷水などにつけると、シャキッとすることは料理のコツとして知られていますよね。
ですが、水道水の塩素によって実はどんどんビタミンが破壊されていることになります。
また、干し椎茸を戻す際などのつけ置きも、多くのビタミンが損失してしまっています。
ビタミンは肌荒れ予防や改善にとても効果的ですので多く摂取したい成分ですが、水道水の塩素の毒性が思わぬところで食品に含まれるビタミンを損失させてしまっているのです。
このように、塩素は病原菌から身体を守るだけでなく、悪影響を及ぼしている事柄もあるので、「塩素=安全」ではないのです。
あなたが今まで肌の悩みや髪の悩みを抱えていたのであれば、少なからず水道水に含まれている塩素が関係しているかもしれません。
しかし、水道水に含まれている塩素は簡単に取り除くことが可能です!
水道水に含まれている塩素を除去する方法
塩素を除去する方法はいくつかありますが、その中でも飲料用の水道水に含まれている塩素を取り除く方法を説明したいと思います!
飲料用の塩素を取り除く方法は4つです。
●煮沸する…煮沸すれば水道水に含まれている塩素を取り除くことができますので、同時に水道水のカルキ臭も取り除くことができます。しかし、発がん性物質であるトリハロメタンや放射線物質であるヨウ素やセシウムなどの極めて小さい成分は除去する事ができません。
●ビタミンを入れる…ビタミンを入れることで煮沸同様、塩素やカルキ臭を取り除くことができます。ビタミンは粒状のタイプや粉末のタイプなど様々な物が販売されています。しかし、毎回ビタミンを入れる作業は面倒になってくると思うので、実用的ではないかもしれません。
●緑茶にする…水道水を緑茶にすれば塩素やカルキ臭を取り除くことができます。緑茶にはカテキンという成分が含まれていますが、カテキンは塩素を分解してくれる作用があります。しかし、カテキンは葉酸の効果を減少させてしまう作用がある他、カフェインも含まれているので妊娠中の方の摂取はなるべく控えた方が良いかと思います。
●浄水器を取り付ける…水道水に浄水器を取り付ければ塩素やカルキ臭を取り除くことができます。浄水器には様々なタイプがありますが、蛇口直結型の浄水器やポット型の浄水器が人気を集めています。しかし、浄水器はメンテナンスや清掃を怠ると何も取り付けていない状態よりも水質の悪い水が流れ出てしまう可能性があるので注意が必要です。
塩素を取り除く方法としては、他にも汲み置き・活性炭や備長炭に通す・シャワーヘッド交換・浴槽タイプの浄水器・入浴剤などがありますが、毎日欠かさず飲む水にはより注意したいですね。
また、上記でご紹介した方法よりも簡単に塩素を取り除くことができる方法があります☆
ウォータースタンド
塩素を簡単に取り除く方法として、ウォータースタンドを取り付けることも1つの手かと思います。
ウォータースタンドは浄水器とウォーターサーバーの良いとこ取りをした商品で、浄水器の有害物質の除去率をさらに向上させ、ウォーターサーバーのように冷水・温水・常温水が自由に設定できる商品となっています。
この表を見て下さい↓↓
一般的に普及している浄水器の除去率がマイクロフィルターやウルトラフィルターであるのに対し、ウォータースタンドの除去率はナノトラップフィルターや逆浸透膜(RO)となります。
ウォータースタンドなら水道水に含まれているほぼ全ての有害物質を取り除くことができるので、塩素やカルキ臭だけでなくトリハロメタンや放射線物質、水銀や鉛などの極めて小さい成分でも取り除くことができるようになっています☆
また、ウォーターサーバーのように使用した分だけ水代が高くなってしまう心配もなく、メンテナンスや清掃も専門のスタッフが定期的に行ってくれるので衛生面を管理する必要はありません。
何かトラブルがあった際も迅速に対応してくれるので、心配することは何一つありません。
デメリットを挙げるとすれば、ウォータースタンドを置くスペースが必要になるのであらかじめサイズを把握して、スペースを確保する必要があることです。
ウォータースタンドは水道直結型ですので、壁に穴をあけるなどの工事の必要がなく賃貸やアパートでも設置可能です。
いつでも好きな時に好きなだけ綺麗な水を楽しむことができるので、費用のかからない方法も良いですが、ウォータースタンドがあれば日々の生活をより快適にすることができるのではないでしょうか。
塩素とカルキの違いまとめ
ここでは、塩素とカルキの違いや、塩素の除去方法などについて書いていきました。
塩素は元素で、カルキは塩素を含んだ成分(次亜塩素酸カルシウム)です。
水道水やプールに主に含まれているのは、塩素を含んだ次亜塩素酸ナトリウムです。
次亜塩素酸カルシウムも次亜塩素酸ナトリウムも塩素からできる成分ですので、大きく分けるとどちらも塩素と呼ぶことができますが、同じ成分ではありません。
水道水に含まれている塩素(次亜塩素酸ナトリウム)を除去するにはいくつか方法がありますが、ウォータースタンドがあればコスパ良く塩素やカルキ臭、その他の有害物質も同時に除去することができるので、赤ちゃんのミルクや毎日の料理にも最適です。
塩素もカルキも普段の生活には欠かすことのできない成分ですので、上手に付き合っていきながら塩素のメリットのみを受け取るようにしたいですね。
あなたが塩素に悩まされることなく、日々の生活を過ごされることを祈っています☆彡